オリーブオイルは食事に使われる油で「血管の健康や心疾患のリスクを下げてくれる健康オイル」
というのはテレビでも頻繁に取り上げられるので知っている人も多いでしょう。
実はオリーブオイルは健康に良いだけでなく、スキンケアやアンチエイジングといった美容オイルとしても効果や効能があると言われています。
オリーブオイルが肌にどんな良い影響を与えてくれるのか?
効果とその理由、そしてスキンケアでの使い方を学んでいきましょう。
オリーブオイルに含まれる栄養
オリーブオイルには、オメガ9脂肪酸であるオレイン酸を中心にポリフェノール(オレウロペイン / ヒドロキシチロソール / オレオカンタール)、ビタミンE、βカロテン(ビタミンA)、ビタミンKなどが含まれています。
ポリフェノールは抗酸化作用を持つアンチエイジング成分。
ビタミンA、ビタミンE、ビタミンKは脂溶性といって油に溶けやすいビタミン。
それぞれの栄養成分は次のような働きがあります。
- ポリフェノールとビタミンEは抗酸化作用
- ポリフェノールとビタミンKは血管・血液の健康づくり
- 体内でビタミンAに変化するβカロテンは皮膚や粘膜を乾燥から守る
より詳しいオリーブオイルの栄養成分については下の記事をご覧ください。
オリーブオイルの肌への効果・効能
オリーブオイルの肌効果を大きく言えば、肌荒れ改善や美肌づくりです。
肌荒れの理由と美肌づくり
肌は正常な生え変わりサイクル(ターンオーバー)で美しく維持されますが、それが乱れると肌が荒れてきます。
例えば
- 紫外線でダメージを受けた
- 肌バリア機能が衰えた
- 水分が蒸発して乾燥した
こういった要素がターンオーバーの乱れを起こして肌荒れに繋がっていくのです。
一方、美肌づくりは肌荒れ改善とは真逆に位置しつつも表裏一体であもあるもの。
美肌を言葉で表現すれば
肌にシミやシワが無く、ハリ・ツヤ・弾力もある色白な美しさ
を持つ肌だと言えます。
肌荒れの改善を突き詰めると
荒れた肌 ⇒ 通常の健康肌 ⇒ 美肌
に辿り着きます。
これが美肌づくりと肌荒れ改善が表裏一体の意味です。
分かりやすく言えば肌荒れ改善も美肌づくりもやることは同じということです。
では、オリーブオイルがどのように肌荒れ改善や美肌づくりにプラスとなるのかをチェックしていきましょう。
アンチエイジングで肌を老化から守る
肌は老化することでハリや弾力を失いシワなどが目立つようになります。
大きな原因のひとつは活性酸素。
人間は呼吸で酸素を体内に取り入れますが、約2%はフリーラジカルに代表される活性酸素になると言われています。
活性酸素とは物質を酸化(物質と酸素が結びつくこと)させるチカラが強い酸素のことです。
人間のカラダが酸化すると細胞が傷つけられるので正常な状態が保てなくなります。
そうなると、肌であればシミやシワが増えハリやツヤが無くなるといった衰えがみられるようになります。
これが老化です。
オリーブオイルにはポリフェノール(オレウロペイン、ヒドロキシチロソール)やビタミンEが含まれています。
ポリフェノールやビタミンEは抗酸化作用を持つ物質。
抗酸化とは文字通り酸化に抗う働きのこと。
発生した活性酸素を撃退することで細胞の衰えを軽減してくれるのです。
こういった働きのことをアンチエイジングと呼んでいます。
「ワインを飲む人は若々しい」と言われるのも赤ワインには豊富なポリフェノールが含まれていることから抗酸化のチカラが強いためです。
同じくナッツ類がアンチエイジングで注目されているのもビタミンEが豊富に含まれていることが理由です。
もう少し詳しくオリーブオイルのポリフェノールについて知りたい場合は下の記事もご覧ください。
肌を柔らかくする
オリーブオイルの主成分であるオレイン酸は人間の肌にも存在する成分。
だから塗っても肌との相性が良くスッと浸透するのです。
オレイン酸には肌を柔らかくする効果があると言われています。
肌の表面で硬くなったまま残る古い角質を除去したり、小じわが目立ちにくくなったりとスキンケアやエイジングケアに良いと考えられるのです。
また、オリーブオイルの油膜が肌を覆うことで水分の蒸発をガード。
保湿力をアップすることで肌に含まれるコラーゲンやエラスチンなどの柔らか成分を守り肌に柔軟性や弾力性もたらすといった作用が期待できます。
こういった肌を柔らかくする・弾力のある肌にする作用のことをスキンケア用語でエモリエント効果と呼んでいます。
紫外線から肌を守る
肌を包む皮脂やオリーブオイルの薄膜は、水分の蒸発を防ぐだけではなく外の刺激から肌を守る「肌バリア」の働きもあります。
外からの刺激とは、主に紫外線・細菌・ホコリといったものが挙げられますが、注目すべきは紫外線でしょう。
紫外線は太陽からの光に含まれる光線のひとつ。
長時間、肌にあたると日焼けを起こして肌が赤や黒に焼けます。
紫外線は肌の細胞を傷つけ、シミを発生させたり、老化を促進したりと、とても困った事態を引き起こします。
そんな紫外線から肌を守るのが肌バリアです。
美肌、特に美白効果を狙っているなら肌バリアの機能はしっかりと備えておきたいところです。
皮脂の酸化も防ぐ
皮脂は肌が分泌するカラダの油分です。
皮脂の分泌は適切な量であれば肌を覆うヴェールとして機能し、肌から水分が蒸発するのを防ぐ天然クリームになります。
しかし逆に過剰に分泌すると不要な皮脂が酸化して毛穴に詰まり悪玉菌を誘発して肌荒れ・ニキビに繋がる可能性があります。
オリーブオイルの持つポリフェノールやビタミンE抗酸化パワーはこういった皮脂の酸化を防ぐことで肌・毛穴を健康に保つのです。
コラーゲンを増やすサポート
コラーゲンは肌の真皮という奥の部分に含まれる成分で、エラスチンと共に肌のハリや弾力といった美肌の重要なファクターです。
通常、コラーゲンは体内で作られます。
しかし、加齢や紫外線・乾燥など外部の刺激、その他にも様々な事が原因で肌がダメージを受けることによって減少してしまいます。
これは肌の老化に直結する大きな問題です。
オリーブオイルのポリフェノールであるオレウロペインには体内のコラーゲンづくりの働きを促す効果があるとされています。
肌から失われた若々しさを取り戻す可能性を持った重要な美肌サポート成分だと言えるでしょう。
食用オリーブオイルを肌に塗ってよいのか?
このテーマは答えを出すのが難しいようです。
というのも、医療関係者やオリーブオイル生産関係者の間でも意見が分かれているからです。
食べて大丈夫なものは肌に塗っても大丈夫
というフレーズをよく聞きます。
例えば、タバスコは辛くて苦手な人がいるものの、基本的に食べても良いものです。
しかし、これを鼻に塗ったらどうでしょう?
ヒリヒリして、とても塗っても大丈夫とは言えないでしょう。
かなり極端な例を出しましたが、つまり食べても大丈夫なものは全てが塗っても大丈夫なわけではないということです。
食べて大丈夫な成分でも、肌に塗るとアレルギーや皮膚の疾患を引き起こす可能性があると言われます。
オリーブオイルは食用と塗布用では作り方が異なるそうなので、やはりそれぞれに想定された使い方を守る必要があるでしょう。
食用オリーブオイルを使う人は「経済的に安く済ませたい」という心理が働いていると思いますが、健康でもスキンケアでもおススメされるのは高価なエクストラバージンオリーブオイル。
お財布に優しく使いたいのであれば、むしろ失敗しない使い方を考える必要があります。
肌に合わなかったときのことを考えるなら、まずは少量の製品から使い始めれば良いのです。
これが一番、安心安全なオリーブオイルの使い方と言えるでしょう。
美肌に良いおすすめオリーブオイル
美容オイルとして大手インターネット通販サイトでも口コミ数が多いのがこちらの「オリーブ園 バージンオリーブオイル」。
価格は税込み1300円。
顔はもちろん、かかと・肘、髪にまで使うことができる優れモノ。
少量でも十分に肌の保湿が可能なのでコストパフォーマンスも高い製品です。
スキンケア用オリーブオイル使用法
スキンケア用オリーブオイルの使い方は下の記事にまとめていますのでそちらをご覧ください。
オリーブオイルには肌を柔らかくする働きがあるため、化粧水や美容液の浸透率をアップさせるブースターとして使うという考え方もあります。
オリーブオイル・マッサージ
オリーブオイル・クレンジング
オリーブオイル・パック
ラップ(サランラップなど)を顔を覆うくらいの大きさにカットし、目・鼻・口の部分に穴を開けておく
ラップを顔に乗せて10分ほどパックする