クレンジング(英語:cleansing)とは、肌のメイクを落としてキレイにするメイク落としのこと。
メイク落としの洗顔剤をクレンジング剤、もしくは単にクレンジングと呼びます。
化粧品は顔の肌表面に付着させますが、簡単に落ちてしまわないよう油性で作られています。
肌に密着した化粧品の油分は、酸化すると過酸化脂質に変化します。
過酸化脂質は肌を老化させるため、くすみや毛穴の詰まりの原因となり、様々な肌トラブルに繋がってしまうのです。
クレンジングは単にメイクを落とすという意味だけでなく、肌を健康的に美しく保つために重要なケアだと言えます。
クレンジングの頻度
クレンジングが肌に付着したメイクを落とすという行為なので、当然ですがメイクをすれば毎日行う必要があります。
化粧品は6~7時間ほどで酸化すると言われていますので、帰宅したら直ぐにでもクレンジングを行うことが推奨されています。
- 仕事で疲れてメイクをしたまま寝てしまった
- 酔ってメイクを落とさず寝てしまった
という経験を持つ人は多いかもしれませんが、これらはNGです。
これを習慣にすることが肌を健康で美しく保つ美肌への道になります。
クレンジングはどこで行う?
クレンジングを行う最適な場所は鏡のある場所です。
重要なのは「どこ」ではなく「鏡がある」ということ。
とあるアンケートによると、20代~50代の女性400人のうち過半数の約53%は鏡を見ないでクレンジングを行っていることが判明しています。
クレンジングはメイクを落として、洗顔やスキンケアに繋げる重要な役割です。
鏡を見ながらメイク落とし漏れがないように隅々まで行う必要がありますが、半数以上はそこまでの意識を持っていないようです。
- 20代・・・60%
- 30代・・・49%
- 40代・・・53%
- 50代・・・51%
クレンジング剤の種類
一般にクレンジング剤と呼ばれているものには、いくつかの種類があります。
クレンジング剤の共通の特徴として次の2つが挙げられます。
- オイルが使われているかどうか(オイルイン・オイルフリー)で肌への負担が変わる
- クレンジングの後に洗顔が必要かどうか(W洗顔)で手間が変わる
では、各クレンジング剤の特徴を簡潔にまとめてみましょう。
クレンジングオイル
ミネラルオイルやオリーブオイルなどを配合したものがクレンジングオイル。
油分でメイクを浮かせて落とすタイプ。
様々な種類があるクレンジング剤で、このオイルタイプが最もメイク落としパワーが優れているでしょう。
メイクに馴染みやすいので短時間でクレンジングを行いたい人にはおススメです。
メイク落としのパワーが強いというメリットの反面、肌への負担も大きいというデメリットも存在しています。
ただし上記はあくまで一般論。
クレンジングオイルの中でも天然オイルを使ったものや肌荒れ・敏感肌用に作られたものも多いので、全てのクレンジングオイルが肌への負担が高いとは言い切れません。
肌が弱いけどクレンジングオイルが使いたい人は、植物由来の天然オイルが使われているかや敏感肌仕様で作られているかをチェックすると良いでしょう。
クレンジングオイルの使用は湿気を避けるべきとされています。
濡れた手でオイルクレンジングを行うと汚れの落ちが悪くなるので注意が必要ですが、製品によっては濡れたてOKという特性を持つものも販売されています。
クレンジングローション(水クレンジング)
液体タイプのクレンジング剤で、コットンに含ませて拭き取ることでメイクを落とすタイプ。
クレンジングミルクやクレンジングジェルもこちらに分類されることがあり、それらと区別するために水クレンジングという呼び方もされています。
コットンで肌を強くこすると肌荒れの原因になるので注意が必要です。
オイルフリー製品が多いので、コットンの使い方を間違えなければ、ローション単体の肌への負担は低め。
クレンジングミルク
クレンジングローションの一種で乳液タイプをクレンジングミルクと呼びます。
クレンジングミルクは、水分と油分がバランスよく配合されているのが特徴で、ナチュラルメイクを落とすのに適したクレンジング剤です。
メイク落としパワーは弱いですが、肌への刺激も少なく、必要以上に皮脂を除去しないので肌の保湿性が保たれます。
そのためミルクタイプのクレンジングは、敏感肌や乾燥肌に悩む方におススメされやすい傾向にあります。
クレンジングジェル
ジェル状のクレンジング剤。
摩擦が少ない、肌へのなじみが良い、弾力があり肌への負担が少ない、といった特徴を持っています。
ジェルタイプには、水性と油性があり、水性はオイルインとオイルフリーにわかれます。
それぞれの特徴は下のとおりです。
- 水性・・・油性に比べるとメイク落としパワーと刺激は低い。ナチュラルメイク落とし向けのジェル
- オイルフリー・・・オイル未使用タイプ。まつ毛エクステにも使える。メイク落としパワーと肌への負担は低め
- オイルイン・・・オイル使用タイプ。オイルフリーよりメイク落としパワーは強くジェルの伸びも良い。肌への負担もオイルフリーよりは大きい。
- 油性・・・メイク落としパワーと肌への負担は比較的高め。メイクが濃い場合には油性ジェルが適している
クレンジングクリーム
界面活性剤(汚れ落とし成分)が少ないので肌にも優しいクレンジング剤。
ナチュラルメイク向きで、メイク落としパワーは高くないようです。
クレンジングクリームには、洗い流すタイプと拭き取るタイプ、そしてどちらでも使えるタイプが存在しています。
クリームタイプは摩擦が少ないので肌への負担は低め。
伸びや滑りが良いので冬のマッサージしながらクレンジングにはとても適しています。
クレンジングシート
シートにクレンジング剤が染み込ませてあり、拭き取ることでメイクを落とすタイプ。
手軽さの反面、肌を痛める可能性が高いとも言われているので、日常的なクレンジングではあまりおススメできません。
緊急時やトラベル用で考えておくと良いでしょう。
クレンジングバーム
固形のクレンジング剤(=バーム)を手のひらに乗せることで、手の温度でオイル状に変化させて肌に使うタイプをクレンジングバームと呼びます。
クレンジングオイルとクレンジングミルクの良いところを併せ持ったクレンジング剤と言われています。
つまり、肌には比較的やさしいものの、しっかりとメイクを落としてくれるクレンジング剤、ということになります。
クレンジングの方法
クレンジングを行う流れとクレンジング剤を使う時のポイントをまとめました。
【Step1】手を洗う
とあるアンケートによると、クレンジングを行う前に手を洗わない女性は約49%ほどという結果が出ています。
フェイスケアのファーストステップであるクレンジングは、メイクや汚れを落とす重要なケアです。
手に汚れや雑菌が付着していては十分なクレンジングが行えませんので、必ず手洗いをしてから始めることをおススメします。
【Step2】クレンジング剤を使う
クレンジング剤を使ってメイクを落とします。
具体的なやり方は、製品によって異なるのでそれぞれの製品に記載されている使用方法を参考にしてください。
おススメのクレンジング剤については、おすすめクレンジング剤特集をご覧ください。
≪Point1≫皮脂の多い場所は念入りに
小鼻やTゾーンなど皮脂の詰まりやすい場所は、数秒間クレンジング剤とメイクをなじませて油分を浮かせるなど念入りにクレンジングしましょう。
≪Point2≫温度が重要
油分は冷えると固まる性質があります。
- クレンジング剤は使う前に手で温める
- 冬はクレンジングクリームに切り替えて、クレンジングしながらマッサージで肌の表面温度を高める
といった工夫をすると良いでしょう。
≪Point3≫クレンジング剤は適量がベスト
クレンジング剤は大量に使えば使うほどメイク落とし効果がアップしそうなイメージですが、そういうわけではないようです。
それぞれの製品で指定された分量を使うのが最もメイク落とし効果が高いとされます。
大量より適量の方が、クレンジング剤とメイクが馴染む時間が短くて済むので、素早いメイク落としに繋がるのです。
【Step3】水・ぬるま湯で洗い落とす
クレンジング剤を水やぬるま湯で洗い落とします。
こすらないように、水やぬるま湯を掛けて丁寧にすすぎましょう。
タオルで顔を拭くときも同様に、こすらないで水分を吸い取るイメージで優しく抑えながら行います。
【Step4】必要に応じて洗顔
クレンジング剤を使ってメイクを落とした後は、洗顔剤を使って皮膚の汚れや皮脂を落とすのが一般的です。
これをW洗顔と呼びます。
ただし、クレンジング剤にはW洗顔が不要なタイプも存在します。
これは、クレンジングと洗顔を一度に行えるものでフェイスケアの手間が減ることから需要が高い製品です。
鏡で見てクレンジングだけではメイクや汚れが落としきれない場合やW洗顔が必要なクレンジング剤の場合は、洗顔を行いましょう。
クレンジング剤について
クレンジング剤は様々な製品が発売されています。
人気のクレンジング剤は、年齢によって異なります。
クレンジング剤に関する情報は、おすすめクレンジング剤特集でまとめているので、そちらをご覧ください。