玉ねぎは美容や健康に良い食べ物である
多くの人が持っている認識です。
しかし具体的に玉ねぎの何が良い影響を与えてくれるのかをご存知ですか?
血液サラサラだけではなく、美肌やアンチエイジングにも関係しているようです。
どんな栄養がどのくらい含まれているのかを知ることで、普段食べている玉ねぎの凄さを再確認しましょう。
より積極的に玉ねぎを食べたくなる好循環が生まれるかもしれません。
玉ねぎの基本をおさらい
玉ねぎはヒガンバナ科ネギ属の植物で、一般的には球根の部分を玉ねぎと呼んでいます。
形状から玉ねぎは根っこのように思われますが、実際には鱗茎(りんけい)という葉の集合体とのことです。
国内生産は北海道が第1位。
次いで佐賀県、兵庫県、愛知県など。
様々な料理に使われる日常的な食材のひとつで、玉ねぎ料理のメニューを挙げればキリがないほど日本の食卓に浸透しています。
玉ねぎを切ると涙が出る理由
玉ねぎは切り刻むと目が染みて涙が出てくる食材としても知られています。
涙が出る理由は、玉ねぎを切った際に細胞が破壊されて涙を誘発するアリシン(硫化アリル)と呼ばれる成分が空中に放出されるためです。
つまり、気化したアリシン(硫化アリル)が顔に辿り着く前にどうにかしてしまえば涙が出にくくなるということです。
玉ねぎを切っても涙が出ない方法として次のようなものが挙げられます。
- 玉ねぎを冷やすとアリシン(硫化アリル)が気化しにくくなる
- 換気扇の下で切ってアリシン(硫化アリル)を排出する
- 切れ味の良い包丁を使って細胞の破壊を抑える
- ゴーグルなどを装着すると目にアリシン(硫化アリル)が入らないので防げる
- 電子レンジで20秒ほど温めると涙が抑えられるが、代わりに味が落ちる
栄養成分
様々な料理に使われている玉ねぎですが、含まれている栄養成分が美容や健康にプラスになることから常に注目を集めています。
玉ねぎを食べると血液がサラサラになる、というのは広く知られているでしょう。
まずは基本的な玉ねぎの栄養成分から見てみましょう。
- カロリー
- 37kcal
- 水分
- 89.7g
- たんぱく質
- 1.0g
- 脂質
- 0.1g
- 炭水化物
- 8.8g
- 糖質
- 7.2g
- 食物繊維
- 1.6g
- 水溶性食物繊維
- 0.6g
- 不溶性食物繊維
- 1.0g
- ナトリウム
- 2mg
- カリウム
- 150mg
- カルシウム
- 21mg
- マグネシウム
- 9mg
- リン
- 33mg
- 鉄
- 0.2mg
- 亜鉛
- 0.2mg
- 銅
- 0.05mg
- マンガン
- 0.15mg
- βカロテン
- 1㎍
- ビタミンB1
- 0.03mg
- ビタミンB2
- 0.01mg
- ビタミンB6
- 0.16mg
- 葉酸
- 16㎍
- ビタミンC
- 8mg
個体差はありますが、玉ねぎ1個は200gほどと言われています。
ということで、上の100g辺りの栄養は玉ねぎ半分の成分量ということになります。
基本的な栄養を見ると、それほど特徴的な点はありません。
むしろ、長ネギやニラといった野菜と比べてしまえば若干劣っているとも言えます。
いくつか代表的な栄養を比較してみましょう。
- 玉ねぎ
- 37kcal
- 長ネギ
- 34kcal
- ニラ
- 21kcal
- 玉ねぎ
- 1.6g
- 長ネギ
- 2.5g
- ニラ
- 2.7g
- 玉ねぎ
- 7.2g
- 長ネギ
- 5.8g
- ニラ
- 1.3g
- 玉ねぎ
- 8g
- 長ネギ
- 14g
- ニラ
- 19g
美容効果
ネギやニラと比べても少々パワー不足が否めない玉ねぎですが、それでも美容や健康に良いとして注目を集める理由は別にあります。
玉ねぎの効果として挙げられるポイントを見てみましょう。
涙成分が血液をサラサラに
玉ねぎを食べると血液がサラサラになる
これが玉ねぎが健康に良いと言われる最も有名な影響でしょう。
玉ねぎにはアリシンと呼ばれる硫化アリルの一種が含まれています。
これは玉ねぎの辛味の成分で、切ると気化して目を刺激し涙を流すという催涙効果を持っています。
玉ねぎの血液サラサラは、このアリシンによるものです。
アリシンには、血液が固まるのを防ぐ働きがあり、善玉コレステロールを増やし悪玉コレステロールを減らすと言われています。
動脈硬化を始めとする生活習慣病の予防はもちろんですが、血流が改善すれば全身の細胞の代謝アップにも繋がってくるでしょう。
アリシンが美肌をサポート
アリシンにはビタミンB1の吸収&活性を促進する働きがあります。
ビタミンB1は水に溶けやすい水溶性ビタミンで、糖質からエネルギーを作り出す際に使われます。
不足するとエネルギーがうまく作れないため、疲れやすくなります。
ビタミンB1は豚肉に多く含まれているのですが、豚肉が疲労回復に良いとされるのは、まさにこのエネルギー産生の働きのためです。
また、ビタミンB1には皮膚や粘膜の健康を維持するという役割もあります。
不足すれば肌荒れや口内炎のような炎症の繋がるので美容の面からも必要とされるビタミンです。
つまり、玉ねぎに含まれるアリシンは間接的に疲労回復や美肌づくりに繋がると言えます。
豚生姜焼きを始めとする豚肉料理に玉ねぎが用いられるのは、何かと相性が良いのです。
ポリフェノールで若さを保つ!
ポリフェノールと言えば、ワインやカカオなどに含まれているイメージが強い成分。
強い抗酸化パワーを持っていて、老化の原因とされる活性酸素を除去し若さを維持するために有効とされています。
玉ねぎにもケルセチンと呼ばれるポリフェノールが含まれています。
抗酸化だけでなく、抗炎症や骨密度の抑制、血流改善など様々な健康への影響も示唆されており、ケルセチンは玉ねぎパワーの源のひとつとされています。
玉ねぎ成分をお手軽に採ろう!
料理をする人や料理をしてくれる人がいる場合は玉ねぎを使ったメニューを楽しめば問題なく玉ねぎ成分を摂取できます。
しかし、世の中には料理をしない人や料理を作ってくれない人がいるのも事実です。
料理をしなくても玉ねぎを摂取する方法は無いのでしょうか?
という観点から、そんな願いが叶いそうな製品を探してみました。
たまねぎ粉末
玉ねぎの皮を粉末化したもの。
どの食材にも言えますが、ケルセチンなどのポリフェノールは皮あたりに多く含まれる傾向があります。
この粉末は料理にも使えますが、お湯に混ぜて「たまねぎ茶」にするとお手軽です。
サプリメント
定番のサプリメント。
玉ねぎの可食部と外皮をとり入れた錠剤タイプ。
最もお手軽な摂取方法と言えます。
オニオンスープ
お弁当のお供やダイエット中の一品としては適しているのがオニオンスープ。
玉ねぎ成分は過度に望めないでしょうが、美味しいので万人向けです。