こんにゃくはサトイモ科の植物。
漢字では「蒟蒻」、英語では「Konjac」と表記。
こんにゃく芋と呼ばれる球根の部分を、すり潰してアルカリ水を加えて固めたものが食品として流通しており、一般的にはこちらの食品がこんにゃくと呼ばれています。
食感は「ぷるぷる」とした特徴的なもので、食物繊維のグルコマンナン(こんにゃくマンナン)と水酸化カルシウムといった成分によるものです。
国内収穫の多くが群馬県で90%ほどを占めており、次いで栃木県、茨城県と北関東での収穫が目立ちます。
あまり知られていませんが、5月29日は「こんにゃくの日」となっています。
※5(こん)月2(にゃ)9(く)日と語呂合わせ
こんにゃくの栄養成分
おでんや煮物などに使われている定番食材と言えるこんにゃく。
こんにゃくはヘルシーで低カロリー、さらに食物繊維が豊富に含まれていることもあってダイエット食材として女性を中心に注目されるようになりました。
しらたき、刺身こんにゃく、こんにゃく麺、こんにゃくゼリーなど、こんにゃくを使ったヘルシー食品は数多く発売されています。
ただし、過去には製法が異なっていたために「しらたき」と「糸こんにゃく」は別のモノとして区別されていました。
その名残で現在も呼び方が地域で分かれているようです。
そこで、実際こんにゃく100gにどんな栄養が含まれているのかを文部科学省の「食品成分データベース」で見てみましょう。
- カロリー
- 5kcal
- 水分
- 97.3g
- たんぱく質
- 0.1g
- 炭水化物
- 2.3g
- 食物繊維
- 2.2g
- 水溶性食物繊維
- 0.1g
- 不溶性食物繊維
- 2.1g
- ナトリウム
- 10mg
- カリウム
- 33mg
- カルシウム
- 43mg
- マグネシウム
- 2mg
- リン
- 5mg
- 鉄
- 0.4mg
- 亜鉛
- 0.1mg
100gでカロリーは5kcal。
水分が97%で食物繊維やミネラルを含んでいます。
ダイエット向きの食材であるというのは成分からもハッキリしているようです。
こんにゃくの美容効果
では、こんにゃくの美容効果をカロリーと食物繊維の点で見てみましょう。
食べても脂肪になりにくい低カロリー
こんにゃくの多くは水分で出来ています。
カロリーは100gで5kcalしかありません。
ダイエットの基本は、消費カロリーが摂取カロリーを上回ることにあります。
消費カロリー < 摂取カロリー
摂取カロリーは食べ物を食べて取り込んだカロリー。
消費カロリーは、カラダを維持するために使われる基本的な基礎代謝と歩く・走るなどの運動で使われるカロリーの合計したものです。
重要なのは、どのくらい消費カロリーが摂取カロリーを上回るかです。
摂取カロリーだけで消費カロリーを賄えない場合は、カラダに蓄積された脂肪がエネルギーとして使われます。
つまり痩せるということです。
こんにゃくがダイエット食品として常に注目されているのは、こうした摂取カロリーを抑えるために適している為と言えます。
食物繊維が豊富で便秘解消に
低カロリー以外に取り上げられる、こんにゃくのもう一つの特徴が食物繊維です。
食物繊維を多く含む食材として「ごぼう」が有名です。
ごぼうに比べると含有量が劣りますが、それでもこんにゃくにはレンコンと同じくらいの食物繊維が含まれているのです。
食物繊維は腸の活動を活性化し便意を促す、善玉菌を活性化して腸内環境を整えるといった腸をキレイにする働きが知られています。
また、腸は栄養を吸収する大切な器官。
ここで吸収された栄養が全身に届けられるのですから、食物繊維の摂取は最終的に美肌など美容全般にも繋がってきます。
現代社会では食物繊維は不足しがち
国は約2gの摂取を推奨していますが、意識的に摂取しないと2gにはまったく届かないと言われています。
摂取しすぎても害がないとされるのが食物繊維です。
便秘に悩む女性は特に積極的な摂取をおススメします。
ダイエットにおススメのこんにゃく食品
こんにゃくを使ったダイエット食品は無数に発売されています。
こんにゃくの低カロリーと食物繊維を含んでいるという特徴がダイエット向け、企業もそれをわかっているからこそ製品にしているのです。
ここでは、その無数にあるこんにゃくダイエット食品から通販サイトなどで人気が高く低カロリーで安心して食べられるものをご紹介します。
こんにゃくゼリー
こんにゃくのダイエット食品を代表するのが、こんにゃくゼリー。
コンビニやスーパーにも様々な製品が並んでいます。
その中にはカロリーを含んだもの、糖質がそれなりに含まれているものも。
単純に何でもダイエット向きの製品と考えるのは危ないかもしれません。
ここで紹介しているものは、カロリーはゼロ。
糖質も1gなので、低カロリーダイエットにはおススメです。
※グレープフルーツ味以外はカロリーを含んでいるので、よく理解した上で食べましょう。
こんにゃく米
美味しいこんにゃく米なら
白米に混ぜて炊き上げるだけで糖質をカットできる「こんにゃく米」。食感は白米とほとんど変わらないので我慢せずにダイエットができます。
こんにゃくは食物繊維が豊富なのでお腹もスッキリ!
こんにゃく麺
こんにゃくゼリーと並んでダイエット食品を代表するのが、こんにゃく麺です。
ダイエットを行っている時はカロリーの高いラーメンは避けなければならないメニューのひとつ。
しかし、そんな時に限ってラーメンが食べたくなってしまうんです。
ラーメンだけでなくうどんやパスタなどバラエティに富んだこんにゃく麺があれば、飽きずにカロリー制限を続けられるでしょう。
マンナンレバー
マンナンレバー
見た目は生レバーにそっくりなこんにゃく食品。生レバーが提供できなくなって代用品として人気になりました。普通の刺身こんにゃくに飽きたという人にはおススメです。
こんなものにも「こんにゃく」が使われている!?
こんにゃくにはセラミドが含まれています。
セラミドは肌の角層に含まれる成分で紫外線やホコリなど外部の刺激から肌を守るために重要な役割を果たしています。
肌荒れやシミ・シワなどが出来る原因のひとつに外部刺激が挙げられます。
そのためバリア機能に重要な役割を持つセラミドは美肌・美白づくりで重視されているのです。
市販されているコスメアイテムにはセラミドを含んだ製品が数多く存在しています。
その中には、こんにゃく由来のセラミドも含まれます。
また、人間以外にもペット用品がいくつか存在します。
ペットの皮膚の保湿や被毛の手入れ、静電気やニオイ対策としての利用が主な用途です。
普段はペットとこんにゃくが結びつきにくいですが、こんなところにもこんにゃくが使われていたようです。