たまごは一般的に広く用いられている食材のひとつ。
誰でも一度は口にしたことがあるでしょう。
卵が高い栄養価を含む優秀な食材であることは大昔から知られていた話です。
そのため、基本的には健康に良い影響を与えることは触れる必要がない事実です。
しかし、卵が美容にどのような栄養を与えるのかという点を考えたことはありますか?
卵の持っているアミノ酸やビタミンは美肌づくりにとてもプラスとなるのです。
では、今回は卵と美肌の関係をご紹介していきましょう。
たまごのおさらい
学術的な定義は置いておくとして、一般的に卵と言えばニワトリの卵を指します。
スーパーで販売されている卵のほとんどがニワトリ、若干うずらの卵が取り扱われている程度でしょう。
様々な調理に使われ、「玉子焼き」「目玉焼き」「ゆで卵」「玉子かけご飯」などの卵をメインとしたメニューや「オムライス」「サラダ」「ラーメン」に具材として使われたり、ケーキなど菓子の原料にも利用されている優秀な食材です。
歴史的には、元々は卵が使われていたようですが、後に玉子も併用され始めました。
玉子の由来は、丸い殻(玉)に子供が入っていることから玉子と称されるようになったとのこと。
現在は、孵化(ヒナが生まれる)ものを卵、食用のものを玉子としていますが、使い分けは曖昧。
「玉子焼き」「ゆで卵」といった感じで、殻付きや殻剥きを含めて楕円形のものを卵、溶いて調理したものを玉子としているケースが多く見られます。
たまごの栄養成分
卵100gの栄養成分をまとめました。
卵1個は、Mサイズで50g、Lサイズで60gほどとされています。
下の栄養成分一覧は、だいたい卵2個分と考えてよいでしょう。
卵1個のカロリーはMサイズでだいたい80~90kcalほどということになります。
- カロリー
- 179kcal
- たんぱく質
- 12.6g
- 脂肪酸
- 10.21g
- コレステロール
- 470mg
- 脂質
- 13.1g
- 炭水化物
- 0.3g
- アミノ酸
- 13000mg
- ナトリウム
- 130mg
- カリウム
- 150mg
- カルシウム
- 60mg
- マグネシウム
- 11mg
- リン
- 220mg
- 鉄
- 3.1mg
- 亜鉛
- 1.8g
- 銅
- 0.11mg
- マンガン
- 0.03mg
- ヨウ素
- 140㎍
- レチノール
- 350㎍
- βカロテン
- 9㎍
- ビタミンD
- 2.5㎍
- ビタミンE
- 1.3mg
- ビタミンK
- 15㎍
- ビタミンB1
- 0.14mg
- ビタミンB2
- 0.72mg
- ナイアシン
- 0.1mg
- ビタミンB6
- 0.13mg
- ビタミンB12
- 4.7㎍
- 葉酸
- 91㎍
- パントテン酸
- 0.98mg
食物繊維は見られないものの、たんぱく質・ビタミン・ミネラルなどバランスよく含まれており栄養価が高いのは卵の特徴と言えます。
コレステロールも多く含まれていますが、卵とコレステロールに関しては別記事もご覧ください。
たまごが美肌におススメな理由
全体的に栄養価に優れている卵ですが、美容に限定して注目するなら美肌づくりに適した食材と言えます。
卵にはアミノ酸が豊富に含まれています。
アミノ酸はタンパク質の素になる物質で美容だけでなく健康にも重要な存在です。
様々な種類が存在していますが、人間が体内で作り出せない9種類を必須アミノ酸と呼んでいます。
- トリプトファン
- リシン
- メチオニン
- フェニルアラニン
- トレオニン
- バリン
- ロイシン
- イソロイシン
- ヒスチジン
ぷるぷるとしたハリのある肌を作るためには必須と言えるコラーゲン。
美容の話題では出現率の高いキーワードだと思いますが、コラーゲンはタンパク質の一種。
つまりコラーゲンを作るためにはアミノ酸は必須と言えます。
また、必須アミノ酸のひとつ「メチオニン」には活性酸素を除去する働きがあります。
同様に卵に含まれるビタミンAやビタミンB6、ビタミンEにも活性酸素の発生を抑制、もしくは除去する働きがあるので卵は高い抗酸化作用を持っていることになります。
活性酸素は加齢やストレス、生活環境など様々な要因で発生し、細胞を酸化させます。
酸化した細胞は働きが鈍くなり、肌はハリやつやを失いターンオーバーも乱れるなどマイナスなことが多発します。
抗酸化作用とは、こういった活性酸素を除去することで若々しさを保つための働きを指しています。
アンチエイジング、と言い換えた方がイメージしやすいかもしれません。
たまごを使った民間療法の美肌づくり
科学的な根拠がないことも多いものの、昔から伝わる方法が民間療法です。
たまごを使った美肌づくりにも民間療法のような方法が存在しています。
効果の保証はしませんが、その中でもメジャーな方法をご紹介します。
ただし卵アレルギーの人は実践を控えてください。
卵黄パック
卵黄(卵の黄身)を使った肌パック法。
卵黄にはレシチンと呼ばれる脂質やビタミンEが含まれています。
レシチンは保湿を目的としたスキンケア製品にも利用されている成分です。
脂溶性ビタミンであるビタミンEは、抗酸化作用がありカラダの脂質が酸化から守る働きがあるのです。
- 卵黄1個分+小麦粉大さじ2+水大さじ1で垂れ落ちない硬さに練る
- 目と口を除いて顔全体にパック
- 10分ほどで水かぬるま湯で落とす
卵白洗顔
卵白(卵の白身)を使った洗顔方法。
卵白には塩化リゾチームと呼ばれる酵素が含まれています。
皮脂を落とし殺菌効果もあることから吹き出物を始めとする肌荒れに有効とされています。
洗顔パウダーの成分として塩化リゾチームが用いられるケースもあるようです。
- 卵白1個分を顔に塗る
- 手のひらで円を描きながらマッサージするように洗う
- 水やぬるま湯で洗い落とす
薄皮シート
薄皮とは、卵の内側の殻に張り付いている薄い皮のことを指しています。
卵の薄皮にはヒアルロン酸・シスチン・Ⅲ型コラーゲンなどの美容成分が豊富に含まれているのです。
ヒアルロン酸はムコ多糖の一種で、細胞間に多く含まれる物質。
肌の水分を保持し乾燥から守ってくれるので、肌のうるおいを保つために必要です。
シスチンはアミノ酸のひとつ。
抗酸化作用や紫外線から肌を守るバリア作用、チロシナーゼを抑制しメラニン生成を抑えるといった美肌・美白に働きかけるとされています。
真皮の乳頭層に含まれるのがⅢ型コラーゲン。
柔軟性のあるコラーゲンで肌の柔らかさを与える要因となります。
- 殻から薄皮を剥がす
- シワに張り付ける
- 乾いてきたら水かぬるま湯で洗い落とす
卵の殻を使ったお風呂
卵の殻に含まれる成分を入浴剤としてうまく使う方法があります。
やり方は簡単。
殻を細かく砕いて、隙間の小さい布で包んで湯船に入れてほぐすだけです。
手間もそれほど掛からないので、柚子などを使った「〇〇風呂」と同じような感覚で試してみてはどうでしょうか?