最後にパセリを食べたのはいつですか?
一般的にはメインの食材ではなく、料理の盛り付けに使われる脇役の代表野菜。
そのため、食べられることなく廃棄されることも多い哀しい宿命を背負った野菜と言えるかもしれません。
しかし、実はビタミンやミネラル、食物繊維といった女性の美容には欠かせない栄養成分が豊富に含まれている優良な食材なのです。
美肌づくりに、むくみ・便秘・貧血の悩みに、お口の臭いが気になる方に。
脇役・パセリがどんな栄養を持っていて、どのような効果が期待できるのかご紹介します。
パセリとは?
パセリはセリ科の植物。
別名をオランダゼリとも呼ばれています。
コリアンダーやイタリアンパセリなども同じくセリ科の仲間になります。
清涼感のある香りと鮮やかな緑色が特徴。
料理の付け合わせに用いられるのは、葉が縮れているカールリーフと呼ばれる種です。
稀にパセリとセロリやブロッコリーをを混同する人もいるようですが、基本的に別モノになります。
パセリの栄養成分
- カロリー
- 43kcal
- 水分
- 84.7g
- たんぱく質
- 4.0g
- 脂質
- 0.7g
- 炭水化物
- 7.8g
- 食物繊維
- 6.8g
- 水溶性食物繊維
- 0.6g
- 不溶性食物繊維
- 6.2g
- 糖質
- 1.0g
- ナトリウム
- 9mg
- カリウム
- 1000mg
- カルシウム
- 290mg
- マグネシウム
- 42mg
- リン
- 61mg
- 鉄
- 7.5mg
- 亜鉛
- 1.0mg
- 銅
- 0.16mg
- マンガン
- 1.05mg
- βカロテン
- 7400㎍
- ビタミンA
- 620㎍
- ビタミンE
- 4.2mg
- ビタミンK
- 850㎍
- ビタミンB1
- 0.12mg
- ビタミンB2
- 0.24mg
- ナイアシン
- 1.2mg
- ビタミンB6
- 0.27mg
- 葉酸
- 220㎍
- ビタミンC
- 120mg
βカロテンは、皮つきの人参と同レベルでブロッコリーの9倍。
ビタミンB1はホウレンソウよりも若干多く、ビタミンCはシソの4.6倍ほど。
鉄はホウレンソウの4倍近くで、カリウムは唐辛子よりに勝っています。
食事を彩る食材としてはかなり地味なパセリですが、栄養価を見ればとても優れていることがわかります。
パセリにどんな美容効果がある?
ではパセリの栄養が美容や健康にどんな影響を与えるのか、具体的に見てみましょう。
美肌づくり
パセリに含まれる豊富なビタミンは肌や粘膜の健康を維持するために重要です。
不足すれば肌荒れや口内炎など不調を招く可能性があります。
ビタミンはA・B・C・Eなど種類がたくさんあります。
また、βカロテンのように、ビタミンと同じ働きをする成分も存在しています。
もう少しだけ詳しく、各ビタミンが美肌にどのように影響するのかを見てみましょう。
むくみ解消
パセリに含まれるミネラルで注目なのがカリウム。
カリウムには、塩分過多により起こる「むくみ」を解消する働きが見られます。
むくみは、細胞にナトリウムが増えて濃度を下げるために水分を取り入れることで起こる水ぶくれ状態。
カリウムは、カラダのナトリウムや水分のバランスを調整し、不要な分を排出して適正量に戻してくれます。
貧血対策
もうひとつ、パセリの注目ミネラルは鉄分。
鉄は不足すると貧血になるというのは広く知られている話。
酸素を運ぶヘモグロビンの素となっていので、鉄が不足する酸欠のために貧血状態となるのです。
慢性的に鉄分が不足しているなら、パセリを食べるのも貧血を回避する手段のひとつと言えるかもしれません。
便秘の悩みスッキリ
食物繊維は腸に良い影響を与えてお通じもスッキリさせるというのもよく聞く話。
これは食物繊維が大腸で発酵し善玉菌を増やすことで腸内の毒素や老廃物を除去して腸内環境を正常にするためです。
また、大腸が便を排出する蠕動(ぜんどう)運動の活性化にも関わっていることから、食物繊維=便秘解消となっています。
食物繊維の摂取量は、成人男性なら1日20g、女性なら1日18g、と厚生労働省が推奨しています。
しかし、上のグラフを見てわかる通り現代人は食物繊維量が不足しているのです。
パセリはそんな食物繊維不足を補う食材のひとつなのです。
口臭対策
パセリは独特の清涼感を感じる香りを持っています。
この香りの正体はアピオールという精油。
食欲不振や疲労回復、そして口臭予防が期待できる成分です。