砂糖の中で美容におススメなのが黒砂糖、もしくは黒糖と呼ばれるものです。
黒砂糖には他の砂糖にはない栄養素が含まれているので、健康や美容への影響が注目されます。
ミネラルが多いので食べるのはもちろん、肌に塗っても美肌・美白に良いと言われているのです。
この記事では、そんな黒砂糖の栄養素や働きに注目。
黒砂糖を使ったスキンケアの方法もご紹介しています。
黒砂糖とは?
黒砂糖はサトウキビを原料に、砂糖の製造過程で糖と蜜を分離せず、サトウキビの搾り汁をそのまま煮詰めて作られる黒褐色が特徴的な砂糖です。
消費者庁の「食品表示に関するQ&A」を見ると次のように定義されています。
黒糖又は黒砂糖とは、さとうきびの搾り汁に中和、沈殿等による不純物の除去を行い、煮沸による濃縮を行った後、糖みつ分の分離等の加工を行わずに、冷却して製造した砂糖で、固形又は粉末状のものをいいます。
食品に見られる黒糖と黒砂糖は同じものとされています。
しかし日本語で「ブラウンシュガー」と言った場合は黒砂糖だけでなく三温糖といった白色の砂糖以外の総称として使われます。
日本語と英語では意味合いが多少異なるので注意しましょう。
砂糖の分類
黒砂糖だけではなく、砂糖にはいくつかも種類があります。
主な砂糖の種類と分類は下の通りです。
分蜜糖
サトウキビから砂糖を作る過程で、糖と蜜を分離して糖のみを用いたもの
- グラニュー糖
- 結晶が大きいザラメ糖の一種。「グラニュー」は「粒状にした」という意味を持つ英語。
主要な糖の中では最もカロリーが高い - 上白糖
- 一般的な白砂糖で、砂糖と言えば通常はこお「上白糖」を指す。
調理から菓子、飲料と日常生活での使用頻度が最も高い - 三温糖
- サトウキビからグラニュー糖・上白糖を分離して残った液体を加熱・着色したもの。
独特のコクがある - その他
- 白双糖(しろざらとう) / 中双糖(ちゅうざらとう) / 角砂糖 / 氷砂糖 / 粉砂糖 / 顆粒状糖(かりゅうじょうとう / フロストシュガー)
含蜜糖
サトウキビから砂糖を作る過程で、糖と蜜を分離せずに作られるもの
- 黒砂糖
- サトウキビの絞り汁を煮詰めて作られる褐色の糖。
水分やタンパク質が多く主要な糖の中でもカロリーが低い - 白下糖
- サトウキビの搾り汁を煮詰めた半固形状の糖。
和三盆の原料となる - 和三盆
- 香川県や徳島県で作られるまろやかな食感を持つ砂糖
高級和菓子の材料として使われる - その他
- カソナード(赤砂糖)
サトウキビ(砂糖黍)について
砂糖の原料として使われるサトウキビはイネ科の植物。
温暖な気候を好むため、日本国内では沖縄や鹿児島の南西諸島などで栽培されています。
糖分が豊富なのは白い内側の「髄」と呼ばれる部分。
サトウキビをそのまま口にするときは
歯で外側の硬い皮を剥ぎ、髄を噛んで汁を吸い出す、甘味の無くなった残りカスは吐き捨てる
というのが一般的です。
黒砂糖と白砂糖の違い
一般的な白砂糖と黒砂糖は、そもそもの製造過程が異なります。
白砂糖が分蜜糖と呼ばれる糖と蜜を分離して糖のみで作られるのに対し、黒砂糖は含蜜糖と言って糖と蜜が一緒になって作られます。
白砂糖のように蜜を分離していない分、原材料の風味も残っています。
白砂糖に比べて水分やタンパク質が多い、カロリーは低い、GI値も低い、黒砂糖はミネラルが豊富、ビタミンB群を含むと砂糖の世界ではヘルシーとして知られています。
黒砂糖の栄養成分
カロリー | 356kcal |
炭水化物 | 90.3g |
ナトリウム | 27mg |
カリウム | 1100mg |
カルシウム | 240mg |
マグネシウム | 31mg |
リン | 31mg |
鉄 | 4.7mg |
亜鉛 | 0.5mg |
銅 | 0.24mg |
マンガン | 0.93mg |
ヨウ素 | 15μg |
セレン | 4μg |
クロム | 13μg |
ビタミンB1 | 0.05mg |
ビタミンB2 | 0.07mg |
ビタミンB6 | 0.72mg |
ナイアシン | 0.8mg |
葉酸 | 10μg |
パントテン酸 | 1.39mg |
ビオチン | 33.8μg |
ご覧の通り、黒砂糖はミネラルを多くに含み、さらにビタミンB群も持つ栄養面でも優秀な食材です。
同じ含蜜糖の和三盆や分蜜糖でも蜜の方を再加熱して作る三温糖にもミネラルは含まれていますが、黒砂糖はそれらと比べて5倍~10倍のミネラル量なので圧倒的と言えます。
ビタミンB群については和三盆に若干見られるだけで、基本的には黒砂糖に含まれる特徴のひとつと言えます。
黒砂糖と他の砂糖のカロリー比較
黒砂糖だけではなく、主要な砂糖のカロリーを比較してみましょう。
- 黒砂糖
- 356kcal
- 三温糖
- 383kcal(+27kcal)
- 上白糖(白砂糖)
- 384kcal(+28kcal)
- 和三盆
- 384kcal(+28kcal)
- グラニュー糖
- 387kcal(+31kcal)
見ての通り、砂糖の中では黒砂糖はカロリーは低くなっています。
100gで356kcal
もう少し具体的にするなら
小さじ1(5g) 17.8kcal
となります。
黒砂糖の効能
黒糖・黒砂糖は美容や健康に効果的という情報がインターネットを飛び交っています。
特に女性の関心が高いのは、美肌づくりとダイエット。
黒糖は美肌やダイエットに良いらしいのですが、本当でしょうか?
嘘か本当か、情報の根拠などを少し詳しく見てみましょう。
ダイエット
黒糖がダイエットに効果的という情報も見かけますが、砂糖のカロリー比較で示した通りです。
砂糖の中では黒砂糖はカロリーが低いのは確かですが、だからといって低カロリー食材というわけではありません。
小さじ一杯で18kcal近くの熱量があるのです。
黒糖でダイエットは非現実的と言わざるを得ません。
ただし、黒糖にもダイエットサポートのメリットはあります。
黒糖に含まれる「ラフィノース」「フェニルグルコシド」「オフタコサノール」といった成分の働きに注目しましょう。
ラフィノース
天然オリゴ糖のひとつ。
胃や小腸で消化吸収されずに大腸まで届くため、善玉菌増殖に役立つと言われています。
これは腸内環境の改善に繋がる可能性を含むことから、ラフィノースには整腸作用があるとされています。
フェニルグルコシド
黒砂糖の黒部分に含まれる成分
糖の吸収を抑制し、血糖値の上昇を穏やかにする働きがあると言われています。
血糖値は文字通り血液中の糖の濃度のこと。
血糖値が上昇するとインスリンが分泌され、血糖値を下げるためにブドウ糖を筋肉や内臓に取り込み、余った栄養が脂肪として蓄積されます。
血糖値が抑制されるということは、インスリン分泌が減って脂肪として蓄積される余分な栄養が余らない、つまり太りにくいということになります。
特に食事前に1つ黒糖を食べておくと、食事の際の血糖値上昇が緩やかになってダイエットの助けになるかもしれません。
オクタコサノール
植物由来のアルコールの一種
血液中の脂質を減らしたり、疲労回復、体力増強、肥満予防などに有効と言われています。
また、近年の研究でオクタコサノールにストレスにより乱れた睡眠を正しくする効果が発見されました。
ストレスによる睡眠不足は、肌のターンオーバーが乱れる原因となります。
安定した睡眠が得られることは美肌づくりにも繋がる可能性を秘めているのです。
美肌
黒砂糖に含まれるラフィノースには肌のラメラ構造を増やす働きがあるという研究結果が報告されています。
ラメラ構造は肌の脂質と水分がミルフィーユ状に重なる構造のことで、肌が水分を保つために重要な役割を果たしています。
そのため、黒砂糖を使った洗顔や美容パックが美肌づくりに有効と考えられています。
食べて美肌
黒砂糖には他の砂糖にはあまり見られない豊富なミネラルとある程度のビタミンB群が含まれています。
ビタミンB群に関しては、ハッキリ言えば微量。
そのため黒砂糖を食べたからと言って目に見えた肌への影響はないでしょう。
注目すべきはミネラル
むくみ解消効果があるカリウムは100g中に1100mgは豊富な量です。
貧血予防に必要な鉄は4.7mg
代謝やタンパク質合成など肌をつくるために必要な亜鉛も0.5mgほど含んでいます。
肌の回復に有効な栄養成分は他の記事でも取り上げているのでご覧ください。
美肌洗顔(洗体)
黒砂糖を使ったスクラブケア(肌の汚れを落とし)
- 黒砂糖を粒状に砕く
- 砕いた黒砂糖とハチミツを混ぜる
- 顔やカラダの汚れが気になる場所に塗る
- 円を描くようにマッサージ
- 5分ほど経過したら洗い流す
黒砂糖を使った美肌パック
- 鍋に黒糖と水を1:1の割合で入れる
- 鍋を弱火に掛けて煮る
- とろみが出たら火を止めて冷ます
- 火傷に注意して肌にパックする
- 5分ほど経過したらすすぐ
黒糖に興味が出たら購入してみよう!
ここまで黒砂糖・黒糖の栄養や美容法などをご紹介しました。
黒糖が与えてくれる可能性に興味が出てきましたか?
最後にインターネット通販でも評判が良くて口コミも多い黒砂糖をオススメしておきます。
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もちろん近所のスーパーやナチュラルフーズ販売店、沖縄のセレクトショップなどで購入するのも良いでしょう。
これを機に素敵な黒糖ライフを送ってみましょう!