南国のイメージが強いココナッツですが、実はスーパフードと呼ばれる優れた食材。
日本人にも馴染みが深く、過去を振り返ればナタデココやココナッツオイルなどココナッツを原料としたモノがブームとなりました。
そもそもココナッツが何故スーパフードと呼ばれるのかをご存知ですか?
理由を知れば、明日からでもココナッツを取り入れた生活を始めたくなるはずです。
特に脂肪が気になる方は是非チェックしましょう!
ココナッツとは
ココナッツはヤシ科の熱帯に生息する植物。
名前に「ナッツ」という文字が入っていますが、分類上はプルーンなどと同類です。
ココナッツとヤシの実は同じものとして扱われますが、ヤシ(椰子)の実はヤシ科の果実の総称で同一のものではありません。
あくまでヤシの実のひとつがココナッツで、ココヤシ果実などと呼びます。
しかし、ココナッツは生活用品や食用など最も幅広く利用できるため「ヤシの実 = ココナッツ」として挙げられます。
ココナッツの水分はジュース(ココナッツウォーター)として熱帯の代表的ドリンクとして愛飲。
かつてブームになったナタデココは、このココナッツウォーターを加工した製品です。
ココナッツの胚乳はココナッツミルクやパンやお菓子などにも利用されます。
- 液体・・・ココナッツウォーター / ナタデココ
- 胚乳・・・ココナッツオイル / ココナッツミルク / 乾燥ココナッツ / ココナッツファイバー
- 花(蜜)・・・トゥバ(酒)/ ココナッツビネガー / ココナッツハニー / ココナッツシュガー
ココナッツオイル
ココナッツの実にある種、その胚乳から抽出した油がココナッツオイルです。
20℃を下回ると固体、25℃を超えると液体、中間の温度ではクリーム状となります。
後述する含有脂肪酸の効果と健康ブームもあり、主にダイエット関連のアイテムとして取り上げられることが多くなりました。
栄養成分
ココナッツオイル100gあたりの大まかな栄養成分は次の通り。
- カロリー 900kcal
- タンパク質 0g
- 炭水化物 0g
- 飽和脂肪酸 90g
- トランス脂肪酸 0g
- コレステロール 0g
- 中鎖脂肪酸 70g
効果・効能
ココナッツオイルの特徴は、中鎖脂肪酸が豊富に含まれている点です。
中鎖脂肪酸は、吸収されてから分解・エネルギーになるまでの時間が短いことからカラダに脂肪が付きにくいとされています。
そのため、通常の食用油の代わりとして食事に用いると体脂肪や内臓脂肪の減少効果が期待できます。
実際に中鎖脂肪酸の油を3か月ほど摂取し続けると大幅な減量効果が確認されています。
ココナッツオイルの中鎖脂肪酸は、ラウリン酸を多く含んでいます。
抗菌・抗酸化作用を持っているので美容にも有用とされています。
ラウリン酸は母乳にも存在しており、赤ちゃんが感染症などから身を守るために必要とします。
おすすめメニュー
最も手軽なココナッツオイルの摂取レシピは、コーヒーに数滴たらす方法です。
コーヒー1杯にお好み(小さじ1~大さじ1くらい)を入れるだけ。
コーヒーの風味が南国風のマイルドなものに変化するので、いつもと違う新鮮な味わいを楽しめます。
ココナッツミルク
ココナッツミルクは胚乳を削って煮込み、布で絞って作られる液体。
味は甘く、タイやマレーシアなど東南アジアの料理では一般的に使われています。
代表的な料理はココナッツカレー。
栄養成分
ココナッツミルク100mlあたりの大まかな栄養成分は次の通り。
- カロリー 180kcal
- タンパク質 1.5g
- 脂質 18g
- 炭水化物 3.5g
- ナトリウム 25mg
- コレステロール 0g
- トランス脂肪酸 0g
効果・効能
胚乳から作られた食品であるため、基本的にはココナッツオイルと同様に中鎖脂肪酸(ラウリン酸)が注目されます。
詳しくはココナッツオイルの効果効能をご覧ください。
おすすめメニュー
ココナッツミルクを使った代表的なメニューはいくつか存在します。
最も手軽なメニューはココナッツオイルと同様、ミルクやクリームの代わりにコーヒーに入れること。
また、ヨーグルトと一緒にシェイクしたドリンク、ココナッツミルクにタピオカを入れたタピオカミルクなどもおススメです。
手の込んだメニューとなると、タイカレーや焼き菓子などかなり幅が広くなります。
専門的なメニューに関しては市販の書籍やレシピサイトをご覧ください。
ココナッツウォーター
ココナッツの未熟な果実に含まれる液体の胚乳。
ココナッツウォーター、ココナッツジュースなどと呼ばれています。
日本でブームになったナタデココは、このココナッツウォーターが原料となっています。
栄養成分
日本で販売されているパッケージとしてのココナッツウォーターは100mlあたり次のような栄養成分となっています。
数値は大体のものです。
スポーツドリンクと比較しても栄養価は高く、天然のスポーツドリンクと言えるでしょう。
- カロリー 20~40kcal
- 糖分 4~8g
- カリウム 130~300mg
効果・効能
カリウムやマグネシウムを始めとするミネラルが豊富で吸収も早く酵素が体内の新陳代謝を活性化するため、戦争中には点滴の代用品として使われていたようです。
ローカロリーでミネラルが豊富、人間のカラダと相性の良いドリンク。
ヘルシー飲料として海外セレブやモデルを中心に人気です。
ココナッツシュガー
ココナッツの花の蜜を煮詰めて作ったココナッツの砂糖。
黒糖に似たまろやかな味わいと香ばしさ。
一般的な砂糖と同じように料理やコーヒーなどに使われます。
栄養成分
エネルギー:375kcal、たんぱく質:1.3g、脂質:0g、炭水化物:93.0g、ナトリウム:56.9mg(食塩相当量 0.145g)、カルシウム:1.6mg、カリウム:1010mg、マグネシウム:28.0mg、鉄:0.85mg、リン:63.9mg、亜鉛:0.23mg
効果・効能
カリウム、マグネシウムなどのミネラルが豊富。
さらにGI値も30~40ほどと低めで血糖値の上昇が緩やかになるので、太りにくい砂糖と言えます。
GI値とは簡単に言えば、摂取した糖が血液に吸収されるまでのスピードの基準。
55が中央値で、それ以下は低GIとされます。
GI値に関する話題は別の記事をご覧ください。
まずはココナッツオイルから始めよう!
ココナッツ生活の第一歩は、ココナッツオイルをおススメします。
ブームになったこともあり、スーパーなどでも比較的入手しやすいためです。
それでも他のオイルに比べると数は少ないと思われますが。
コーヒーを始めとする飲料に入れるだけという手軽さもあるので、ココナッツ生活が続けやすいはずです。
中鎖脂肪酸は脂肪になりにくいとは言っても、やはり油分。
摂取しすぎれば逆効果にもなるので注意してください。