低GI食品が注目されています。
低GI食品というのは、文字通りGI値の低い食品を指す言葉です。
GI値は血糖値に関係した単語で、血糖値は脂肪を蓄積する体のシステムに影響します。
つまり、GI値が低い方がダイエットには適していると言えるでしょう。
今回は血糖値と脂肪の関係、GI値とは何か、そしてGI値よりも信頼性が高いというGL値に注目したいと思います。
血糖値とは
食事をすると栄養が体内で吸収され、血液中に採り込まれます。
血液中に採り込まれたブドウ糖の濃度が血糖値と呼ばれるものです。
血糖値は体内のホルモンによってその値がコントロールされ安定を維持します。
このバランスが崩れた場合に糖尿病などを引き起こすことになります。
血糖値を下げるためのインスリンと太りやすさの関係については別の記事で取り上げていますのでそちらをご確認ください。
当サイトは美容をテーマに扱っているので、あくまでダイエットから見る血糖値とインスリンの関係のみをピックアップしています。
血糖値の吸収を示す「GI値」
GI(グリセミック・インデックス / glycemic index)値。
摂取した糖質が一定時間内に血液に取り込まれるまでのスピードや量を計るための指標で、主に食品に設定される値です。
つまり、GI値が高い食品ほど急激に血糖値が上昇し、逆にGI値が低い食品ほど血糖値の上昇が穏やかであることを示します。
グリセミック・インデックス(glycemic index:GI)は、血糖上昇という消化性炭水化物の生理機能の違いに着目して消化・吸収される炭水化物の質的評価を行うための指標である17)。
後述しますが、GI値は主食となる「ごはん」や「パン」、シロップ系の「ハチミツ」などが高く、「そば」「リンゴ」「大豆」などは低いとされています。
ただし、GI値は産地や調理法などで変化するため一概に高い・低いと述べるのは難しいようです。
極端な例を挙げれば、リンゴにハチミツを合わせて食べればそのリンゴのGI値は跳ね上がってしまいます。
相対的にGI値が高めなものが白米や小麦を使ったパン系の食材である、と認識しておくと良いかもしれません。
GI値が高い・低いの基準
一般にGI値の高さは次のような基準で測られています。
おおよそ55が中心の値とされています。
- ~54・・・GI値が低い
- 55~69・・・中間の値
- 70~・・・GI値が高い
54を下回れば低GI食品、70を超えるようなら高GI食品になります。
低GI食品と糖質制限の違い
ダイエットでは、糖質制限(ローカーボ)という方法がメジャーです。
これは体内でブドウ糖として吸収される炭水化物の摂取量を制限するやり方ですが、GI値の高さとは別物です。
糖質を制限する低糖質ダイエットと低GI食品には次のような違いがあります。
- 糖質制限・・・摂取する糖質の量(主に炭水化物)を調整。吸収されるブドウ糖の量そのものを減らすことで過剰なインスリン分泌を防ぐ
- 低GI(食品)・・・吸収されるブドウ糖の速度を調整。最終的に糖質は全て体内に吸収されるが血糖値が急上昇しない食品を選ぶことで過剰なインスリン分泌を防ぐ
簡単に言えば、糖の摂取量を減らすか、血糖値の上昇率を抑えるかが最大の違いです。
GIより信頼性が高い「GL値」
GL値(グライセミックロード / Glycemic Load)とは、GI値に1食分の炭水化物量を考慮して算出した値です。
GIよりもGLの方が食品が与える血糖値への影響としては、より適切だと言われています。
GL値の高い・低い基準は次の通りです。
- ~10・・・GL値が低い
- 11~・・・GL値が高くなってくる
食品別GI/GL値のサンプル
具体的にどんな食材がどのくらいのGI値・GL値を持っているのか、まとめました。
食品数は無数に存在しているので、特に数値が高い食品と低い食品のみをピックアップしています。
なお、データは以下のサイトを参照しています。
目安としてあまり具材の無い、調理法もシンプルな素材そのままに近いモノの値を想像してください。
調理法やトッピング、選択した食品メーカー次第でこの値は変動します。
(例:パスタなどは料理次第でGI値が90くらいまで跳ね上がるケースもあります)
GI値の高い食品
食品名 | GI | GL |
---|---|---|
コーンフレーク(30g) | 132 | 33 |
白米(150g) | 112 | 47 |
パン(30g) | 87 | 11 |
はちみつ(25g) | 87 | 18 |
スイカ(120g) | 80 | 5 |
GI値の低い食品
食品名 | GI | GL |
---|---|---|
そば(180g) | 46 | 22 |
うどん(180g) | 48 | 23 |
パスタ(180g) | 46 | 22 |
バナナ(120g) | 46~70 | 12~16 |
リンゴ(120g) | 28 | 4 |
バナナジュース(スムージー)(250g) | 30 | 8 |
食事の採り方で血糖値を抑える
以上、食品における血糖値・GI値の関係をご紹介しました。
GI値が低い食品であれば、血糖値の上昇が緩やかになるため、より太りにくい食べ物であると言えます。
では、血糖値の急上昇を抑えるためには常にGI値の低い食品を選ばなければならないのでしょうか?
実は食品だけでなく、食事の採り方でも血糖値の上昇を緩やかにすることが可能です。
その食事法とは、最初に野菜を食べるというものです。
こちらの記事で血糖値の上昇を抑える食事の採り方については取り上げているので是非ご覧ください。