それは
冷たいシャワーで背中の首下あたりを冷やす
というもの。
この方法はテレビ番組で過去に何度か取り上げらているので、一定の信頼性があると考えて良いでしょう。
それでは、この首下を冷やして何故ダイエット効果が得られるのかを方法と共にご紹介します。
首のどのあたりを冷やす?
シャワーで冷やす背中の首下の場所は下の図のとおり。
なぜ首下を冷やすとダイエットになる?
背中の首下あたりを冷やすと、脳が『体温が下がった!』と判断。
体温をアップさせようとして脂肪が燃焼する、という理屈のようです。
もう少し詳しく見てみましょう。
ポイントは褐色脂肪細胞の存在
褐色脂肪細胞が今回の首下を冷やすダイエットの重要なポイントになるのですが、そもそも褐色とか脂肪とか細胞とか何となく知っているだけという人がほとんどでしょう。
少しだけ専門的な知識を分かりやすくまとめてみます。
人間のカラダは、とても多くの種類の細胞で出来ています。
皮膚を構成する細胞や内臓を構成する細胞などなど。
要するにカラダは細胞の集まりで、カラダの機能ごとに細胞の種類も違う訳です。
異なる細胞の集まり、つまり教科書的に言えば人間は多細胞生物になります。
エネルギーを蓄える白色脂肪細胞
そんなカラダを構成する細胞のひとつが、脂肪細胞。
脂肪細胞は、貯蓄のための白色脂肪細胞と燃焼のための褐色脂肪細胞という2つの働きを持っています。
ヒトが太るのは余分なエネルギーを蓄えて、いざという時に備えるためです。
白色脂肪細胞が血液中の脂質や糖を取り込んでエネルギーとして蓄えた結果が、体脂肪や内臓脂肪などの一般的に脂肪と呼ばれるものです。
そして白色脂肪細胞が過剰にエネルギーを取り込んだ結果、細胞が肥大化した状態が、肥満になります。
細胞の脂ぶくれというか、エネルギーぶくれというか。
カバンに物を詰めすぎてパンパンになった状態、これの脂肪細胞バージョン、といったイメージでしょうか。
脂肪を燃やす褐色脂肪細胞
対して褐色脂肪細胞は脂肪を燃やす働きがあります。
カラダに蓄えられていた脂肪を燃やして熱を生み出し、体温や代謝のアップを行うことで生命の活動維持に繋げます。
褐色脂肪細胞は、赤ちゃんに多く見られるものの、大人になるにつれて減少・消失するので重視されていませんでした。
しかし、近年の研究で成人でもある程度の褐色脂肪細胞を持っており、太っている人はあまり活性化していないことが分かってきたようです。
見方を変えると、褐色脂肪細胞を活性化できるなら、脂肪を減らして肥満を解消することに繋がっていく可能性が考えられるわけです。
褐色脂肪細胞は首下や脇に集中している
褐色脂肪細胞は、白色脂肪細胞のように全身に存在しているわけではないようです。
カラダの特定の箇所に集中して存在しており、その代表的な部分として背中の首下あたりが挙げられます。
褐色脂肪細胞が存在するのは5か所。
首の周辺、わきの下、肩甲骨の周辺、心臓、腎臓の周辺です。
寒いと褐色脂肪細胞が活性に
褐色脂肪細胞は寒い環境に晒すことで活性化するということが研究で示されました。
褐色脂肪細胞の働きは交感神経に支配されていて、寒いと感じると交感神経が活発になることで脂肪が燃焼され熱が生み出されます。
シャワーで褐色脂肪細胞が存在する背中の首下あたりを冷やすということは、意図的に上の働きを誘発しようしているのです。
シャワーでなくてもいいけど一番簡単かも
一応、今回の記事ではシャワーで冷やすという行動に限定していますが、ポイントは褐色脂肪細胞がある箇所を冷やすということです。
過去に紹介されたケースを見ると、シャワーで冷やすだけでなく、冷却シート(熱冷まし用のシート)などを使う方法も紹介されていました。
ただし一番生活の流れの中で自然に実行できる方法は、お風呂に入った際に冷たいシャワーで首を冷やすというやり方になると思います。
入浴中にこの記事の内容を思い出したらチョット試してみてはいかがでしょうか?