アロマセラピーにも利用されるなど女性のフルーツといったイメージが強いグレープフルーツ
グレープという名前を持っていますが、ぶどう(grape)の仲間ではありません。
結実する様がぶどうの房のように見えたことからこの名前がつけられたと言われています。
グレープフルーツは、含まれるビタミンBやビタミンC、そして香り成分がダイエットや美肌に良い影響を与える可能性を秘めています。
普段、何気なく食べているグレープフルーツのチカラ、ここで再確認してみませんか?
グレープフルーツとは?
グレープフルーツはミカン亜科ミカン属の果実。
英語ではgrapefruitと表記。
亜熱帯を原産とする柑橘類で、日本ではかつて高級フルーツという扱いでした。
当時は砂糖やブランデーを掛けるという食べ方が流行っていたようです。
甘味と酸味に加えて苦味を持つため、人によっては敬遠されるフルーツと言えます。
フルーツのみならず、ジュースやアルコールにも用いられるなど、幅広く活用されています。
果肉は白のホワイトと赤のルビーの2つが存在。
ホワイトは昔から馴染みのある種類で、一般にグレープフルーツと言えば想像されるのはホワイト。
ルビーは近年になって定着した種類で、現在はホワイトもルビーも同程度の量が流通されていると言われます。
低カロリーなので、ダイエットを目的とした女性に人気のフルーツというイメージが浸透しているのがグレープフルーツです。
栄養成分
グレープフルーツ100gに含まれる基本的な栄養成分はこうなっています。
- カロリー
- 38kcal
- 水分
- 89g
- たんぱく質
- 0.9g
- 脂質
- 0.1g
- 炭水化物
- 9.6g
- カリウム
- 140mg
特徴的なのは、低カロリー・低脂肪・低糖質でビタミンCやビタミンB群が多く、肝臓に働きかける成分が見られるということ。
そしてグレープフルーツの香りにも美容効果が示されていることです。
それらを考慮するとダイエットや美肌に適したフルーツと言えます。
なお、ホワイトとルビー共に栄養成分の構成は類似していますが、果肉の赤いルビーにはβカロテンが豊富に含まれています。
コラーゲンづくりをサポートするビタミンC
グレープフルーツはビタミンCやビタミンB群が多く含まれています。
ビタミンCは美容のビタミンとも呼ばれているもので、コラーゲンが作られるのをサポートする働きがあります。
コラーゲンはアミノ酸が3重らせん構造をとったタンパク質の一種。
肌の細胞と細胞を結びつけるもので高い弾力性を持っています。
ハリのある艶やかな肌の決め手のひとつは、このコラーゲンがどのくらいあるかに掛かっています。
美容サプリや美肌アイテムにコラーゲン入りが多いのは、このように美肌に重要な働きを持っているからになります。
グレープフルーツはビタミンB群も多く肌や粘膜を健康に保つ働きに関係しています。
グレープフルーツが美肌にとってプラスになる背景には、このようなビタミンの働きがあるのです。
グレープフルーツの香りが脂肪を抑える
グレープフルーツは香り成分にも美容効果があることが分かってきています。
アロマオイルなどにグレープフルーツが用いられることからも説得力は高いでしょう。
グレープフルーツの香りは、脂肪細胞に対して中性脂肪の蓄積を抑えるという作用があります。
これは、交感神経を活性化させることで中性脂肪を燃焼させるタンパク質を誘発させているそうで、2002年1月に資生堂が新スりミング理論(UCP理論)として発表したものです。
なお、スリミングとは皮膚に部分的に塗布することで脂肪を減少させるような作用のことを指しています。
ビタミンB群とイノシトールが美肌&ダイエットをサポート
グレープフルーツにはビタミンB1やビタミンB2、葉酸,パントテン酸といったビタミンBの属する栄養成分も含まれています。
ビタミンB群は、糖質や脂質の代謝といった脂肪を燃やしてエネルギーに変える働きに関わっていたり、皮膚や粘膜の健康維持をサポートするような働きを持っています。
また、ビタミンB群のひとつとされるイノシトールには肝臓に脂肪が蓄積されるのを防ぐ働きがあるとされており、ビタミンCや香り成分と合わせて美容やダイエットに貢献してくれるのです。
過信には注意!
以上がグレープフルーツの美容作用です。
最も1つ食べたからと言って痩せたり美肌になるわけではありません。
ダイエットや美しい肌に貢献してくれるフルーツのひとつであることを理解してください。
結果を急ぎ過ぎるとダイエットや美肌作りに失敗したり、成功してもリバウンドを引き起こしかねません。
ちなみにグレープフルーツは一部の薬との組み合わせ次第で、薬の効き目が過剰に現れることが知られています。
もし服用している薬がある場合は、医者に相談したりグレープフルーツの摂取を避けましょう。