柿は英語ではpersimmonと表記しますが、kakiでも海外で通用するメジャーな食べ物。
大きく渋柿と甘柿の2つに分けることができます。
渋柿は渋みがとても強くそのまま食べることは難しいので、炭酸やアルコールで渋抜きをおこなったり、乾燥させて干し柿にします。
甘柿は自然に渋みが抜けて甘味が強まったもので、手を加えずそのまま食べることが可能です。
柿はタンニン・カロテン・カリウム・ビタミンC・食物繊維を多く含む食材で、美肌やむくみなど美容への働きを持つ成分がいくつも含まれている美フルーツなのです。
秋の味覚のひとつである柿。
旬を迎えたら食べる機会も増えると思いますが、柿のもつ美容パワーを知っていれば、より一層おいしく食べることが出来ますよ。
さっそくチェックしてみましょう。
柿100gの主な栄養成分
まずは甘柿、渋柿(渋抜き)、干し柿といった身近なフルーツ柿の持つ100gあたりの栄養成分を見てみましょう。
- カロリー
- 60kcal
- たんぱく質
- 0.4g
- 脂質
- 0.2g
- 炭水化物
- 15.9g
- 糖質
- 14.3g
- 食物繊維
- 1.6g(水溶性0.2:不溶性1.4)
- カリウム
- 170mg
- βカロテン
- 420㎍
- ビタミンB1
- 0.03mg
- ビタミンB2
- 0.02mg
- 葉酸
- 18㎍
- ビタミンC
- 70mg
- カロリー
- 63kcal
- たんぱく質
- 0.5g
- 脂質
- 0.1g
- 炭水化物
- 16.9g
- 糖質
- 14.1g
- 食物繊維
- 2.8g(水溶性0.5:不溶性2.3)
- カリウム
- 200mg
- βカロテン
- 300㎍
- ビタミンB1
- 0.02mg
- ビタミンB2
- 0.02mg
- 葉酸
- 20㎍
- ビタミンC
- 55mg
- カロリー
- 276kcal
- たんぱく質
- 1.5g
- 脂質
- 1.7g
- 炭水化物
- 71.3g
- 糖質
- 57.3g
- 食物繊維
- 14.0g(水溶性1.3:不溶性12.7)
- カリウム
- 670mg
- βカロテン
- 1400㎍
- ビタミンB1
- 0.02mg
- ビタミンB2
- –
- 葉酸
- 35㎍
- ビタミンC
- 2mg
甘柿と渋抜きをした渋柿は栄養的に大きな差はないようです。
水分が多くビタミンが豊富に含まれています。
一方、干し柿は乾燥させるため栄養成分が大きくことなります。
水分は少なく甘味がかなり増しているので高カロリーで脂質や糖質も目立ちます。
ビタミンCは減っているものの、カリウムやカロテンなどは大きく増加しているのが特徴です。
柿には後述のように美肌を始めとする美容効果を持つ成分が豊富に含まれています。
しかしカロリーは全般的に低くはないので食べ過ぎには注意が必要でしょう。(特に干し柿)
美肌づくりに適したタンニンやビタミンCが豊富
柿の美肌成分として注目したいのがタンニンとビタミンC。
タンニンは渋みを原因となっているポリフェノールの総称で、柿だけでなくお茶やワインにも含まれている物質。
(※茶葉に含まれるタンニンは一般にカテキンと呼ばれている)
タンニンは収れん作用と呼ばれる引き締め効果が見られます。
肌のシワやたるみ改善に役立つことから化粧品などに利用されています。
ビタミンCは美容のビタミンと呼ばれるもの。
肌の細胞と細胞を結びつけるコラーゲンの産生に必要で、皮膚や粘膜の健康維持、鉄分の吸収効率アップといった女性にはかなり嬉しいビタミンです。
他にも柿の黄色や橙色の色素になっているカロテンが含まれていますが、カロテンは体内で肌の健康を守るビタミンAに変換されます。
タンニン・ビタミンC・カロテンは、共に抗酸化作用を持つ成分で活性酸素の発生を抑制。
活性酸素はカラダを酸化させ老化を促進させる原因のひとつとされているので、柿はアンチエイジングにもプラスになる可能性を秘めています。
「むくみ」の悩み対策にカリウム
柿はフルーツの中でもカリウムが多く含まれています。
カリウムには女性の悩みのひとつ「むくみ」を解消する食材。
むくみは体内のナトリウムの濃度を下げるために水分が増えることで起きます。
カリウムにはこのナトリウムと水分のバランスを調整し不要な分を体外へ排出する働きが見られることから「むくみ」に有効とされているのです。
カリウムの代表的な食材はバナナ。
カリウムとむくみに関してはバナナを取り上げた記事で詳しくご紹介していますので、そちらもご覧ください。
不溶性食物繊維で腸スッキリ
柿は他のフルーツに比べると多めに食物繊維が見られます。
食物繊維は水溶性と不溶性の2種類あるのをご存知でしょうか?
水溶性は海藻類に多く見られる食物繊維で水に溶けいやすい性質があります。
吸着性が高いことから老廃物を体外に排出したり、高い粘着性が吸収を緩やかにするなどダイエットに人気の食物繊維です。
不溶性は野菜や果物に見られる食物繊維で水に溶けにくい性質。
腸を刺激する働きがあるので便通を促して便秘改善に役立つ食物繊維として知られています。
柿はこの2つのうち不溶性食物繊維を多く含んだフルーツ。
女性の悩みのひとつといえる便秘には柿を食べるというのも手段のひとつと言えるでしょう。